Research

光周波数コム(光コム)はこの世で最も正確なものさしであり、その目盛りの精度は20桁を超える。このような超正確な光のものさしは、超精密周波数計測のツールとして、次世代の1秒の基準となる光原子時計の研究を支えている。他にも光コムは超精密距離測定、超高速フーリエ分光、超低位相雑音マイクロ波発生など様々な応用を生み出した。本研究室では新しい“超”な応用開拓を目指し、次世代光コムの開発とその応用研究を行う。

マイクロ光周波数コム

マイクロコムは微小共振器から発生する光コムであり、将来的には高機能光集積回路の基盤をなす技術になると考えられる。そのような将来を見据え、本ユニットではマイクロコムの作製技術、操作技術、応用開拓と包括的にマイクロコムに関する研究を行う。

  • Optics Express 30 (1), 318 (2022)
  • Optics Letters 47 (2), 281(2022)
  • Optics Letters 46 (14), 3400 (2021)
  • OSA Continuum 3 (11), 3218 (2020)
  • Optics Express 28 (13), 19295 (2020)
  • Optics Letters 45 (4), 927 (2020)
  • Optics Express 27 (4), 3873 (2019)
  • 中赤外光周波数コム

    光コムの波長域は光源として用いるレーザーの発振波長で制限される。例えば、現在最も普及している実用的なコム光源であるエルビウムファイバーコムでは1-2μm域である。本ユニットでは導波路型の非線形光学結晶を用いたシンプルな構成による中赤外域への高効率な波長変換を研究する。開発した中赤外光コムを利用した環境・医療分野へのコムの社会実装を目指す。

  • Physical Review Applied 11, 054031 (2019)
  • その他

    ポストLEDフォトニクス研究所の他の研究者と協力して、分野横断的な光コムの応用研究を行う。